母子家庭の資格取得を支援してくれる制度とは?

母子家庭は年々増えており、厚生労働省の発表によると、2020年時点で母子家庭はおよそ65万世帯となっています。

母子家庭の多くは、お母さんが日々仕事をして生活を支えています。生活費だけでなく子供の教育費なども全て自分1人で稼ぐ必要があるので、本業の仕事のほかに、パートやアルバイトなどの副業をされている方も大勢います。

ただ、仕事をいくつも掛け持ちしていると家にいる時間が少なくなり、子供と過ごす時間は少なくなります。生活のためには背に腹は和えられないのですが、できれば本業だけで生活していけるのが理想ですよね。

しかし、本業での収入を増やすのは簡単ではありません。事務の仕事を続けても昇給は難しく、一般社員では昇格も望み薄でしょう。よりよい収入を求めて転職、という方法もありますが、一般社員のままでは収入も変わらないでしょう。

また、母子家庭になって働き始めるという方は、働き先を探すことから始めなくてはなりませんが、今の時代、それも簡単ではありません。

収入を増やしたい、働く先を見つけたい、そこで考えたいのが、資格取得です。

資格があると転職に有利だったり、よい収入が得られる仕事に就ける、という話は昔からありました。資格があっても、という人も中にはいますが、現実問題として、資格がないとできない仕事は必ずあり、資格があることで転職や就職に有利になるケースは一杯あります。

理容師や介護士などはその最たるものでしょう。また、女性で始める方が増えている仕事に、フォークリフトの運転、トラックドライバー、タクシー運転手などがあり、いずれも免許=資格がないと従事することはできません。

資格があると有利なのはわかってるけど、資格取得のためにはお金がかかるので、どうしても踏み切れない、という方は多いのではないでしょうか。

そんな時、母子家庭の資格取得を支援してくれる制度があるのをご存じですか?もしご存じないのでしたら、ここで詳しく解説しますので、是非参考にして下さい。

目次

母子家庭の資格取得、支援してくれる制度とは?

母子家庭の資格取得を支援してくれるのは、「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業」という制度です。

母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業は厚生労働省が定める制度で、HPでは以下の様に定義されています。

母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業について

厚生労働省では、母子家庭の母又は父子家庭の父の経済的な自立を支援するため、自治体と協力して就業支援に取り組んでいます。
母子家庭の母は、就業経験が乏しいことなどから、生計を支えるための十分な収入を得ることが困難な状況におかれている場合が多く、また父子家庭においても所得の状況や就業の状況などから同様の困難を抱える家庭もあることから、「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業」を各都道府県・市・福祉事務所設置町村において実施しています。

母子家庭や父子家庭を対象にした、経済的な自立の支援のために実施する就業支援、という位置づけですね。

またこれは事業の総称ですが、実際の資格取得の支援制度には、次の2つの事業があります。

  • 自立支援教育訓練給付金
  • 高等職業訓練促進給付金等事業

それぞれ詳しく見ていきます。

母子家庭の資格取得、支援制度の対象は?

自立支援教育訓練給付金

対象となるのは、20歳に満たない児童を扶養しているひとり親家庭の母、もしくは父となる方です。かつ、児童扶養手当の支給を受けているか同等の所得水準であること、就業経験や技能の資格取得の状況、また労働市場の状況などから判断し、教育訓練が適職に就くために必要であると認められることが条件になっています。

支給額は、母子家庭の母が支給の対象になっている教育訓練を受講して修了した場合、かかった経費の60%が支給されます。下限は12,001円で、上限は対象となる講座によって変わってきます。

注意したいのは、支給を受けるためには受講前に都道府県等から講座の指定を受ける必要があるので、必ず事前にお住いの自治体にご相談ください。

またこの制度を運用していない自治体もありますので、確認が必要です。

高等職業訓練促進給付金等事業

対象となるのは、20歳に満たない児童を扶養するひとり親の母もしくは父で、先ほどと同じ児童扶養手当の支給を受けている、もしくは同等の所得水準にある方です。

自立支援教育訓練給付金と異なるのは、それに加えて養成機関において1年以上のカリキュラムを修業し、資格取得が見込まれていること、さらに仕事をすること、または育児と修業の両立が難しい方になります。

例えば、看護師や介護福祉士等で1年以上養成機関で修業をする場合、その期間の生活の負担の軽減するため、入学をする際の負担軽減のため、それぞれ高等職業訓練促進給付金と高等職業訓練修了支援給付金の2種類が対象者に支給されます。

高等職業訓練促進給付金

高等職業訓練促進給付金の支給額は、市町村民非課税世帯は月額100,000円、市町村民税課税世帯は月額70,500円となっています。

ただし、養成機関における課程の修了までの期間の最後の12か月に関しては、月額で市町村民税非課税世帯は140,000円、市町村民税課税世帯は110,500円が支給されます。

そして支給期間は、修業期間の全期間(上限4年)です。

高等職業訓練修了支援給付金

高等職業訓練修了支援給付金は、支給期間は同じく修業期間の全期間(上限4年)ですが支援額は異なるほか、こちらは修了後に支給されます。

市町村民税非課税世帯は月額50,000円、市町村民税課税世帯は月額25,000円が支給されます。

先ほどと同じように、養成機関における課程の修了までの期間の最後の12か月は、市町村民税非課税世帯は月額140,000円、市町村民税課税世帯は月額110,500円が支給されます。

高等職業訓練修了支援給付金の対象となる資格は就職の際に有利と考えるものであり、かつ養成機関で1年以上のカリキュラムの就業が計画されているものになります。

例えば、看護師、介護福祉士、保育士、歯科衛生士などの資格取得が挙げられます。

母子家庭が目指したい資格とその理由

母子家庭のお母さんたちにとって、資格取得は新たな生活の道を開く大切な一歩となります。特に看護師、介護福祉士、保育士といった資格は、安定した職場環境と収入を得るための有力な手段となります。

看護師資格

看護師という職業は、医療現場での重要な役割を果たします。看護師資格を取得することで、医療現場で活躍するチャンスが広がります。また、看護師は需要が高く、雇用の安定性があります。さらに、看護師は比較的高い給与を得ることができ、母子家庭の生活を支えるのに十分な収入を確保することができます。

看護師として働く喜び

看護師として働くことは、人々の健康と生活を直接支えることができる喜びを感じることができます。患者さんの回復を助け、その笑顔を見ることは、看護師としての大きな達成感を感じる瞬間です。

・患者さんとのつながり

看護師は患者さんと密接に関わる職業です。そのため、患者さんの健康状態の改善を直接見ることができ、その過程で患者さんと深いつながりを築くことができます。患者さんから「ありがとう」と言われたときの喜びは、看護師としての仕事の醍醐味の一つです。

・専門的な知識と技術

看護師は医療の専門家として、専門的な知識と技術を持っています。これらの知識と技術を活かして患者さんの健康を支えることは、看護師としての大きな喜びとなります。また、自身の専門的な知識と技術を活かして、患者さんの生活の質を向上させることができます。

・チームでの協力

看護師は医療チームの一員として働きます。医師や他の医療スタッフと協力して患者さんの治療に当たることは、看護師としての仕事の一部です。チームで協力して患者さんの健康を支えることは、看護師としての喜びを感じる瞬間の一つです。

看護師の需要と安定性

看護師の需要は高く、医療現場での求人は常に多く存在します。そのため、看護師資格を持つことで、就職や転職の際に有利な立場に立つことができます。また、看護師は専門的なスキルを必要とする職業であるため、雇用の安定性も高いです。

・看護師の需要が高い理由

看護師の需要が高い理由の一つは、高齢化社会による医療需要の増加です。高齢者の増加に伴い、医療現場での看護師の役割はますます重要になっています。また、看護師は患者さんのケアを行うだけでなく、医療チームの一員として医療の質を高める役割も果たします。

・看護師の雇用の安定性

看護師は、医療現場での重要な役割を果たすため、雇用の安定性が高いです。看護師の仕事は専門的なスキルと知識を必要とするため、一度看護師の職に就くと、その職を続けることができます。また、看護師はシフト制の仕事が多いため、ライフスタイルに合わせて働くことができます。

・看護師のキャリアパス

看護師としてのキャリアは多岐にわたります。一般の看護師からスタートして、経験とスキルを積むことで、専門看護師や管理職へとステップアップすることができます。また、看護師の資格は国際的にも認められているため、海外で働くことも選択肢の一つです。

看護師の給与

看護師は、他の一部の専門職と比べても比較的高い給与を得ることができます。これは、看護師が持つ専門的なスキルと知識、そしてその仕事の重要性を反映したものです。そのため、看護師として働くことで、母子家庭の生活を安定させるための収入を得ることができます。

・看護師の初任給

看護師の初任給は、他の職業と比べても高めです。これは、看護師が必要とする専門的な知識と技術、そしてその仕事の責任の重さを反映したものです。初任給だけでなく、経験年数やスキルに応じて給与は上がるため、長期的に見ても安定した収入を得ることが可能です。

・看護師の昇給・昇進

看護師は、経験とスキルに応じて昇給や昇進の機会があります。特に、専門的な知識や技術を持つ看護師は、より高い給与を得ることができます。また、管理職に昇進すれば、さらに高い給与を得ることができます。

・看護師の手当

看護師は、夜勤手当や休日手当など、基本給以外の手当も得ることができます。これらの手当は、看護師の仕事の特性を反映したもので、看護師の給与を大きく左右します。また、これらの手当は、看護師が働く環境や条件によって異なります。

介護福祉士資格

介護福祉士として働くことは、社会に対する大きな貢献を感じることができる仕事です。また、介護福祉士の資格を持つことで、介護業界での就職・転職がスムーズになります。さらに、介護福祉士は専門的な知識と技術を持つため、給与面でも評価されます。

介護福祉士としての役割

介護福祉士は、高齢者や障害者の日常生活を支える重要な役割を果たします。そのため、介護福祉士として働くことは、自分が社会に対して大きな貢献をしていると感じることができます。

・日常生活の支援

介護福祉士は、利用者の日常生活を支えるための様々な支援を行います。これには、食事や入浴、排泄などの基本的な生活動作の支援だけでなく、レクリエーションの企画や実施、心のケアなども含まれます。これらの支援を通じて、利用者の生活の質を向上させることが介護福祉士の役割です。

・健康管理と医療的ケア

介護福祉士は、利用者の健康管理や医療的ケアも行います。これには、健康状態の観察、病状の進行に対する対応、医師の指示に基づく医療的ケアなどが含まれます。これらの活動を通じて、利用者の健康を守ることが介護福祉士の役割です。

・利用者と家族の相談対応

介護福祉士は、利用者やその家族との相談対応も行います。これには、介護の必要性や方法、介護サービスの利用についての相談や、利用者の心情に対する対応などが含まれます。これらの相談対応を通じて、利用者やその家族の不安を軽減することが介護福祉士の役割です。

介護福祉士の需要

介護福祉士の需要は、高齢化社会の進行に伴い、ますます高まっています。そのため、介護福祉士の資格を持つことで、就職や転職の際に有利な立場に立つことができます。

・高齢化社会と介護福祉士の需要

日本は急速に高齢化が進んでおり、これに伴い、高齢者の介護が必要な人口も増加しています。このような状況下で、介護福祉士の役割はますます重要になっています。介護福祉士は、高齢者の日常生活を支え、その生活の質を向上させるための専門的な知識と技術を持っています。

・介護施設の増加と介護福祉士の需要

高齢者の増加に伴い、介護施設も増えています。これらの施設では、介護福祉士が不可欠な存在となっています。介護福祉士は、施設での生活を支え、高齢者が安心して生活できる環境を提供します。

・介護福祉士の専門性と需要

介護福祉士は、専門的な知識と技術を持つため、その需要は高まっています。特に、認知症や身体障害など、特別なケアが必要な高齢者の増加に伴い、介護福祉士の役割はますます重要になっています。

介護福祉士の給与

介護福祉士の給与は、その職場や経験年数、地域などにより異なります。しかし、一般的には、介護福祉士の給与は、介護職の中でも比較的高い方に位置しています。

・経験年数と給与

介護福祉士の給与は、経験年数によって変動します。新人の介護福祉士の給与は比較的低いですが、経験を積むことで給与は上昇します。これは、経験を積むことで得られる専門的な知識や技術が評価され、それが給与に反映されるからです。

・職場と給与

介護福祉士の給与は、職場によっても大きく変わります。例えば、病院や大規模な介護施設では、給与が高い傾向にあります。これは、これらの施設では、介護福祉士の専門的な知識や技術が必要とされ、それが給与に反映されるからです。

・地域と給与

介護福祉士の給与は、地域によっても異なります。都市部では、生活費が高いことを反映して給与が高い傾向にあります。一方、地方では、生活費が低いことを反映して給与が低い傾向にあります。しかし、地方では住宅手当などの福利厚生が充実している場合もあります。

保育士資格

保育士資格を取得することには、多くのメリットがあります。その中でも、就職の幅が広がること、子どもたちの成長を間近で見られること、そして社会貢献ができることが挙げられます。

就職の幅が広がる

保育士資格を取得することで、就職の選択肢は大きく広がります。保育園や幼稚園だけでなく、小学校の学童保育や、地域の子育て支援センターなど、子どもたちと関わる様々な場所で活躍することができます。

・公立と私立の選択肢

保育士として働く場所としては、公立の保育園や幼稚園、私立の保育園や幼稚園があります。公立と私立、それぞれには働く環境や待遇に違いがあります。自分のライフスタイルや働き方に合わせて、最適な場所を選ぶことができます。

・地域による違い

また、都市部と地方部では、保育士としての求人の数や待遇に違いがあります。都市部では保育士不足が問題となっているため、求人の数が多い一方、地方部では地域の子どもたちと深く関わることができるメリットがあります。

・保育士以外の職種

さらに、保育士資格は、子どもたちと関わる仕事に就くための一つの道しるべです。子どもたちの発達支援や、子育て支援の仕事にも活かすことができます。そのため、保育士資格を持つことで、自分のキャリアをより広範に展開することができます。

子どもたちの成長を間近で見る喜び

保育士として働く最大の喜びの一つは、子どもたちの成長を間近で見ることができることでしょう。毎日のように子どもたちと接する中で、彼らの成長を目の当たりにすることは、何物にも代えがたい経験となります。

・子どもたちの「初めて」を共有する

子どもたちの「初めて」を共有することは、保育士の特権です。初めて歩いた日、初めて言葉を話した日、初めて絵を描いた日。これらの瞬間を間近で見ることができるのは、保育士だけです。

・子どもたちの成長をサポートする

また、保育士としての役割は、子どもたちの成長をサポートすることです。子どもたちが新しいことを学び、自分で考え、自分で行動する力を育てることが、保育士の仕事です。その成果を目の当たりにすることは、大きな達成感を感じる瞬間です。

・子どもたちとの絆

そして、何よりも、子どもたちとの絆が深まることは、保育士としての喜びの一つです。毎日一緒に過ごす中で、子どもたちとの信頼関係が築かれ、深い絆が生まれます。その絆は、保育士としての仕事をより充実したものにしてくれます。

社会貢献ができる

保育士として働くことは、社会貢献に直結しています。子どもたちの成長と発展を支えることは、社会全体の未来を明るく照らすことにつながります。

・未来の世代を育てる

保育士は、未来の世代を育てる重要な役割を担っています。子どもたちが健全に育つことは、社会全体の発展にとって不可欠です。そのため、保育士の仕事は、社会全体への大きな貢献となります。

・地域社会とのつながり

また、保育士は地域社会と深くつながっています。地域の子どもたちとその家族との関わりを通じて、地域社会との絆を深め、地域のコミュニティを支える役割も果たします。

・子どもたちの権利を守る

さらに、保育士は子どもたちの権利を守る役割も担っています。子どもたちが安全で健康的な環境で成長できるようにすることは、社会全体の責任です。その一環として、保育士は子どもたちの権利を守るための活動を行います。

地方自治体による母子家庭のための資格取得支援制度

地方自治体には、資格取得を応援するためのさまざまな支援制度があります。これらの制度を利用すれば、資格取得の道がぐっと近くなります。例をいくつか挙げてみます。

大阪市の資格取得支援制度

大阪市では、母子家庭を対象とした資格取得支援制度があります。この制度は、資格取得に必要な費用の一部を補助するもので、資格取得を目指す母子家庭を強力にバックアップします。大阪市在住の方であれば、この制度を利用することができます。

柏崎市の資格取得支援制度

新潟県柏崎市でも、母子家庭向けの資格取得支援制度が設けられています。柏崎市の制度は、資格取得にかかる費用だけでなく、学習に必要な教材費や通学費も補助します。これにより、資格取得への道がより手軽になります。

尼崎市の資格取得支援制度

兵庫県尼崎市の資格取得支援制度は、母子家庭だけでなく、一人親家庭全般を対象としています。尼崎市の制度は、資格取得に必要な費用を補助するだけでなく、資格取得後の就職活動をサポートするプログラムも用意しています。これにより、資格取得から就職までを一貫してサポートします。

地方自治体による母子家庭自立支援給付金制度

母子家庭は経済的な困難や子育ての負担など、さまざまな課題に直面しています。そんな母子家庭を支援するため、多くの地方自治体が自立支援給付金制度を導入しています。

この制度は、母子家庭の母親が資格取得や職業訓練を受ける際の経済的な負担を軽減することを目的としています。具体的には、受講料の一部を補助することで母親が新しいスキルや資格を取得し、より良い職に就くことをサポートしています。この制度を利用することで、母子家庭の経済的な自立を促進するとともに、子供たちの将来の生活環境を向上させることが期待されます。

しかし、この制度の存在を知らない人も多いため、情報の普及と啓発が求められます。また制度の内容や手続きは地方自治体によって異なるため、利用を検討する際は、各自治体の公式サイトや窓口で詳しい情報を確認する必要があります。

地方自治体母子家庭自立支援給付金制度の対象者

対象となるのは、母子家庭の母親や父子家庭の父親で、20歳未満の子供を扶養している方です。また、児童扶養手当の支給を受けているか、同様の所得水準にあることが条件となっています。

この制度は経済的な困難に直面している家庭を対象としており、資格取得や職業訓練によるスキルアップをサポートすることで、家庭の経済的な自立を促進することを目的としています。具体的には、就業経験や技能、資格の取得状況、労働市場の状況などを考慮して、教育訓練が適職に就くために必要であると判断される場合に、支援の対象となります。

この制度を利用することで、多くの母子家庭が新しいスキルや資格を取得し、より良い職に就くことが期待されます。

地方自治体母子家庭自立支援給付金制度の給付率

地方自治体による母子家庭自立支援給付金制度の給付率は、支払った受講料の60%となっています。ただし、上限は20万円と定められており、それを超える部分は補助されません。

この給付率は、母子家庭が資格取得や職業訓練を受ける際の経済的な負担を軽減することを目的として設定されています。例えば、30万円の受講料がかかる講座を受講した場合、18万円が補助され、実質的な負担は12万円となります。このように、給付金制度を利用することで、多くの母子家庭が資格取得や職業訓練を受けることができるようになります。

給付金の申請や受給には一定の手続きが必要となるため、事前に各地方自治体の公式サイトや窓口で詳しい情報を確認することが大切です。また、給付金の受給を受けるためには、講座の受講後に必要な書類を提出する必要がありますので、注意が必要です。

地方自治体母子家庭自立支援給付金制度の手続き

この制度を利用するための手続きは地方自治体により異なりますが、一般的には、講座の申し込み前に最寄りの市区町村窓口(福祉事務所など)で事前手続きを行う必要があります。

手続きの流れ

・事前調査
利用を検討している方は、まず自身が住む地方自治体の公式ウェブサイトや福祉事務所で、詳細な手続きや必要書類、受講できる講座の情報を確認します。

・事前手続き
講座の申し込み前に、最寄りの市区町村窓口で事前手続きを行います。この際、所得証明書や児童扶養手当の受給証明書などの書類が必要となる場合があります。

・審査
手続きを行った後、地方自治体による審査が行われます。この審査で給付金の受給資格が認められると、次のステップに進むことができます。

・講座受講
審査が通ったら、指定された講座や研修を受講します。

・給付金申請
講座を受講し終わった後、受講料の領収書や修了証明書などの書類を地方自治体に提出し、給付金の申請を行います。

・給付金支給
必要な書類が全て揃い、申請が認められると給付金が支給されます。

注意点

・各地方自治体によって、支給される給付金の額や対象となる講座、必要な書類などが異なる可能性があります。
・給付金の申請は講座受講後に行うため、講座の受講料は一旦自己負担となります。
・審査には時間がかかる場合があるので、早めの手続きを心がけることが大切です。

この制度を利用することで、多くの母子家庭が経済的なサポートを受けることができます。しかし、正確な手続きや必要書類は地方自治体によって異なるため、事前にしっかりと情報を確認しておくことが重要です。

母子家庭で資格取得を目指すなら、支援を有効に利用しましょう

このように、知っていると得をするけれど調べて初めてわかる事業はたくさんあります。

資格は仕事によっては必ず必要であったり、もっていることでより収入の高い仕事に就けるなど、メリットは大きいですが、費用がかかるのが一番の悩みです。

母子家庭のお母さんで経済的な面で資格取得に躊躇されている方であれば、このような支援事業を利用されてはいかがでしょうか。

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