夏休みも仕事があるのに、学童へ入れない――。
定員オーバーで待機になった、普段は学童を利用していないため夏休みだけ申し込めなかった、子どもが高学年になって対象から外れたなど、家庭によって事情はさまざまです。
特にシングルマザー家庭では、「自分が仕事を休めば解決」という方法を長期間続けるのは難しく、夏休みの平日をどう回すかは大きな問題になります。
学童に入れない場合は、代わりになる一つの預け先を探すより、自宅での留守番、地域の居場所、親族、習い事、民間サービスなどを曜日ごとに組み合わせる方が現実的です。
夏休みに学童へ入れないとき、まず確認したいこと
「学童に入れなかった」と分かったら、すぐに留守番だけで乗り切ろうとせず、まず利用できる制度や別の居場所がないか確認しましょう。
- 学童のキャンセル待ちはできるか
- 夏休み途中から空きが出た場合に入れるか
- 別の学童や民間学童を利用できるか
- 学校の放課後子供教室などが夏休みに開いているか
- 児童館や児童センターを利用できるか
- 自治体に一時的な子どもの居場所事業がないか
- 祖父母や親族へ一部の日だけ頼めないか
自治体によって制度や名称は大きく異なります。
市区町村のホームページで「夏休み 小学生 居場所」「放課後 子ども」「児童館」などを検索するほか、学校や自治体の子育て窓口へ問い合わせると、学童以外の選択肢が見つかることがあります。
学童のキャンセル待ちは必ず申し込んでおく
待機になった場合でも、キャンセル待ちが可能なら手続きをしておきましょう。
転居、家庭状況の変化、ほかの預け先が決まったなどの理由で、夏休み前や途中に空きが出る場合があります。
確認したいのは次の点です。
- 現在の待機順位
- 空きが出た場合の連絡方法
- 年度途中から利用できるか
- 別施設へ変更希望を出せるか
- 夏休みだけ利用できる枠がないか
第一希望だけでなく、送迎可能な範囲に別施設があるなら、そちらの空きも確認してみましょう。
学校の「放課後子供教室」などを確認する
地域によっては、学童とは別に、小学校の施設などを使った放課後の居場所事業があります。
名称や運営方法は自治体によって異なり、放課後子供教室、放課後子ども教室、校庭開放などさまざまです。
夏休みに毎日利用できるとは限りませんが、利用できる日だけでも使えば、自宅で一人になる日を減らせます。
利用時間、昼食の有無、保護者のお迎えが必要かなども確認してください。
児童館・児童センターを使う
近くに児童館や児童センターがある場合は、夏休みの日中に利用できる可能性があります。
自由来館型の施設では、学童のように一日中子どもを預かる仕組みではなくても、数時間過ごせる場所になることがあります。
確認したいのは次の点です。
- 小学生だけで利用できる年齢
- 夏休み中の開館日
- 利用できる時間
- 昼食を食べられる場所があるか
- 一度帰宅してから利用する必要があるか
- 保護者の登録や申込が必要か
初めて一人で行かせる場合は、休日などに親子で一度行き、道順と利用方法を確認しておくと安心です。
図書館を短時間の居場所にする
自宅近くに図書館があるなら、高学年の子どもが数時間過ごす場所として使える場合があります。
読書だけでなく、宿題や自由研究を進められるスペースがある施設もあります。
ただし、図書館は学童ではありません。
職員が個別に子どもを見守る場所ではないため、一人で安全に往復できること、館内のルールを守れることが前提になります。
長時間滞在や飲食についても施設ごとにルールがあるため、事前に確認しておきましょう。
祖父母・親族には「全部」ではなく一部の日だけ頼む
近くに祖父母や親族がいる場合でも、「夏休み中ずっとお願いするのは申し訳ない」と感じる人は多いでしょう。
そこで、毎日ではなく週1日だけ頼む方法があります。
たとえば水曜日だけ祖父母宅へ行くことができれば、5日間のうち1日は預け先を確保できます。
子どもにとっても、一週間ずっと自宅で留守番するより変化が生まれます。
お願いする場合は、昼食、送迎、帰宅時間などをあらかじめ相談し、負担が偏りすぎないようにしましょう。
ファミリー・サポート・センターを調べる
自治体や地域によっては、子育てを手伝ってほしい人と援助できる人をつなぐファミリー・サポート・センター事業があります。
送迎や一時的な預かりなどに対応している地域もあります。
ただし、利用内容、対象年齢、料金、利用可能時間は地域によって異なります。また、事前登録や打ち合わせが必要になる場合があります。
夏休みに入ってから慌てて探すより、学童へ入れないことが分かった時点で自治体の窓口へ確認してみましょう。
習い事や塾を一部の日に入れる
高学年なら、夏期講習や習い事を放課後の居場所の一つとして使える場合があります。
- 学習塾の夏期講習
- スイミング
- 英会話
- スポーツ教室
- プログラミング教室
- 習字やそろばん
もちろん、預け先を確保するためだけに興味のない習い事を大量に増やす必要はありません。
本人がやりたいものを週1~2回入れるだけでも、一人で過ごす時間を減らせます。
民間学童・民間の預かりサービスも選択肢
費用はかかりますが、地域によっては民間学童や長時間の預かりサービスがあります。
送迎付き、夕方以降まで対応、学習プログラム付きなど、公立学童とは異なるサービスを提供している施設もあります。
確認するポイントは次の通りです。
- 夏休みだけ利用できるか
- 週1日から利用できるか
- 料金
- 送迎の有無
- 昼食の扱い
- 利用時間
- キャンセル規定
毎日利用すると費用が大きくても、週1日だけなら現実的という家庭もあります。
自宅で留守番できる日は留守番を組み合わせる
年齢や性格によっては、自宅で数時間過ごせる子もいます。
その場合も、いきなり夏休みの朝から夕方まで毎日一人にするのではなく、短い時間から始めましょう。
- 玄関の鍵を管理できる
- インターホンに出ない
- 親へ電話やメッセージができる
- 火を使わず昼食を取れる
- 勝手に遠くへ外出しない
- 緊急時の連絡先が分かる
これらを確認し、本人も留守番に納得していることが大切です。
週5日を全部同じ方法で埋めなくていい
学童へ入れないと、「月曜から金曜まで全部どうしよう」と考えてしまいがちです。
しかし、曜日ごとに別の方法を組み合わせれば、一つの預け先で5日すべてを確保する必要はありません。
| 曜日 | 過ごし方の例 |
|---|---|
| 月曜日 | 自宅で留守番 |
| 火曜日 | 児童館 |
| 水曜日 | 祖父母宅 |
| 木曜日 | 習い事・夏期講習 |
| 金曜日 | 自宅で留守番 |
この方法なら、自宅で一人になる日は週2日に減らせます。
親の仕事が早く終わる曜日に留守番の日を置くなど、勤務予定と合わせるとさらに調整しやすくなります。
勤務時間を一時的に調整できないか相談する
預け先だけで解決しようとせず、仕事側の調整も確認してみましょう。
勤務先によっては、夏休み期間だけ次のような相談ができる場合があります。
- 出勤時刻を遅らせる
- 退勤時刻を早める
- 勤務日を変更する
- 一部の日を在宅勤務にする
- 有給休暇を曜日を決めて使う
- 勤務日数を一時的に減らす
すべての職場で可能なわけではありませんが、相談しないまま無理だと決める必要もありません。
夏休みの期間や困っている曜日を具体的に伝えると、職場側も検討しやすくなります。
有給休暇は毎日ではなく「穴を埋める日」に使う
夏休み全期間を有給休暇で乗り切るのは難しくても、どうしても預け先がない日に使う方法があります。
たとえば、祝日と週末の間、祖父母の予定が合わない日、民間学童が休みの日など、ピンポイントで使います。
先に預け先を組み合わせ、最後に空いた日だけ有給休暇を当てる方が、休暇を使い切りにくくなります。
子どもだけで一日過ごす場合の昼ごはんを決める
留守番の日があるなら、昼食まで含めて準備しておきます。
- 冷蔵庫のお弁当
- おにぎりとおかず
- 冷凍ごはんとカレー
- 冷凍チャーハン
- 冷凍うどん
- パンとスープ
火を使わせるのが心配なら、電子レンジだけで食べられるものや、冷蔵庫から出すだけの昼食にします。
電子レンジを使う場合も、親がいる日に練習し、加熱時間をメモしておきましょう。
留守番の日は連絡時間を固定する
仕事中にずっと子どものことを気にし続けないためには、親子で定時連絡を決めておくと便利です。
- 9時:親が職場へ着いたら連絡
- 12時:昼ごはんを食べたら子どもから連絡
- 15時:午後の確認
- 帰宅前:親から連絡
「大丈夫」「食べた」など一言だけでも構いません。
ただし、けが、体調不良、不審な訪問、鍵の紛失などの場合は定時まで待たず、すぐ連絡するルールにします。
友達の家を預け先代わりにしない
子どもが「○○ちゃんの家で遊んでくる」と言えば、親としては助かるように感じることがあります。
しかし、相手の家庭へ事前に確認せず、長時間毎日のように遊びに行かせるのは避けたいところです。
相手の保護者が在宅しているとは限らず、食事やおやつ、見守りなどの負担をかける可能性もあります。
友達の家へ行く場合は、必要に応じて保護者同士で連絡を取り、帰宅時間を決めておきましょう。
学童に入れないときの1週間を作る手順
- 親の勤務日と帰宅時間を書く
- キャンセル待ちや別の学童を確認する
- 児童館・放課後事業など無料・低料金の居場所を確認する
- 親族へ頼める曜日を確認する
- 習い事や民間サービスを必要な日だけ検討する
- 留守番できる日を決める
- 最後に空いた日を有給や勤務調整で埋める
この順番で考えると、「全部有料サービスにする」「全部留守番にする」といった極端な方法になりにくくなります。
夏休み前のチェックリスト
- □ 学童のキャンセル待ちを申し込んだ
- □ 別の学童の空きを確認した
- □ 学校の放課後事業を確認した
- □ 児童館・児童センターを調べた
- □ ファミリー・サポートを調べた
- □ 親族へ頼める曜日を確認した
- □ 習い事や夏期講習を検討した
- □ 留守番できる時間を確認した
- □ 昼ごはんをどうするか決めた
- □ 緊急連絡先を用意した
- □ 職場へ勤務調整を相談した
- □ 1週間の予定表を作った
学童に入れなくても「複数の方法を組み合わせる」と乗り切りやすい
夏休みに学童へ入れないと、最初は「仕事をどうしよう」と途方に暮れるかもしれません。
しかし、一つの場所で月曜から金曜まで全部預かってもらうことだけが解決方法ではありません。
児童館、学校の放課後事業、祖父母、習い事、民間サービス、自宅での留守番を曜日ごとに組み合わせることで、一人で過ごす時間や費用を抑えながら夏休みを回せる場合があります。
まずは自治体や学校で利用できる居場所を確認し、足りない部分を親族や有料サービス、留守番で補う順番で考えてみましょう。
夏休みが始まってから毎朝考えるのではなく、1週間の基本パターンを先に作っておくと、親にも子どもにも見通しができ、長い休みを乗り切りやすくなります。
