福祉定期預金が母子家庭におすすめの理由とは?

母子家庭で定期預金をしている方は多いと思いますが、金利の安さでそれほどお金は増えていかないですよね。どこの銀行でも定期預金の金利は低くて、ゆうちょ銀行になるとちょっと高いくらいでしょう。

銀行は金利を上げる色々なキャンペーンをやってくれますが、調べてみると、金利があがる期間がたったの3か月だったり、あがったとしても微々たるものでガッカリした、という人は多いのではないでしょうか?

昔のことになってしまいますが、2000年くらいまでは「福祉定期預金」という制度があって、金利が4.15%っていう、今では信じられないような金利でお金を預けることができた時代がありましたが、なくなってしまいました。

そして、それと入れ替わるように新しくできたのが、「ニュー福祉定期預金」や「新福祉定期預金」です。

ニュー福祉定期預金というのは郵便局、すなわち、ゆうちょ銀行での呼び方で、新福祉定期預金というのは銀行や信用金庫などの金融機関での呼び方ですが、そのほかにも、福祉定期預金の前後にスーパーなどの様々な言葉を付けている金融機関もあります。

名前は違えど基本、内容は同じで、遺族・障害基礎年金などの年金や、児童扶養手当などの各種手当てを受け取っている方を対象にしている1年限定の定期貯金です。

肝心の金利ですが、昔の福祉定期預金の4.15%に比べれば悲しくなるくらい低いですが、それでも普通の定期預金よりははるかに優遇されているので、もし定期預金を考えている、今の定期預金がもうすぐ満期、というのなら、こちらを利用しない手はありません。

ここでは、その「ニュー福祉定期預金」、「新福祉定期預金」について、詳しく見ていきます。(「ニュー」や「新」は、昔の福祉定期預金と区別するために使われているだけなので、このサイトでは、以降、「福祉定期預金」としていきます。)

目次

福祉定期預金が母子家庭におすすめな理由

母子家庭が利用できる福祉定期預金とは、簡単に言えば、金利が普通の定期預金にいくらかプラスされている預金、ということになります。

例をあげると、普通の定期預金の金利が0.1%であれば、それに0.1%プラスして合わせて0.2%になっている定期預金です。

金利が高くなっているのですから、誰でも使えるというわけではありません。利用できる人は限定されていて、年金を受け取っている人や、児童扶養手当を受け取っている母子家庭をはじめとするひとり親家庭でないと、利用することはできなくなっています。

預金の期間は、ほとんどの金融機関は1年です。ただし1年限定ではなく、1年たったらまた申し込むことができるのが福祉定期預金の大きなメリットでしょう。手続きは必要になりますが、それさえ済ませば、継続して高い金利で預金をすることができますね。

また、通常の定期預金のように預入単位が決められていて、100円以上や1000円以上などあります。

気を付けたいのは上限が決められていることで、ほとんどの金融機関では上限を300万円としています。上限を超えるとお得な金利は適用されなくなってしまうので、預入金額は特に気を付ける必要がありますね。

福祉定期預金を母子家庭が利用できる条件とは?

母子家庭の福祉定期預金の利用条件を、例をあげて見ていきます。

ゆうちょ銀行の利用条件

障害基礎年金、遺族基礎年金などの当行所定の年金等をお受け取りの方および制度上、公的年金受給資格を持たない1926年(大正15年)4月1日以前生まれの在日外国人の方 (ゆうちょ銀行のホームページより抜粋)

対象になる年金の種類は、

障害基礎年金・遺族基礎年金・遺族厚生年金・遺族共済年金・児童扶養手当等

となっています。

母子家庭の多くは児童扶養手当の支給を受けていると思いますので、ゆうちょ銀行の福祉定期預金を利用することができます。

銀行の利用条件

清水銀行の場合

清水銀行で年金等を受け取っている個人で、以下の年金に該当する方
(1)国民年金関連
(2)(旧)国民年金関連
(3)(旧)厚生年金関連(船員保険を含む)
(4)共済年金関連
(5)各種手当関連

(5)の各種手当には、
・児童扶養手当
・特別児童扶養手当
・障害児福祉手当
・特別障害者手当
・福祉手当
・医療特別手当
・特別手当
・健康管理手当
・保健手当
があり、母子家庭の多くが支給を受けている児童扶養手当も含まれています。

伊予銀行の場合

年金や各種手当などを伊予銀行の講座で受け取っているいて、従来の福祉定期預金の条件に当てはまる人

信用金庫の利用条件

多摩信用金庫の場合

・たましんで以下の公的年金・手当等をお受取りいただいている方
・たましんにて新たに以下の公的年金・手当のお受取り変更等のお手続きをされた方

対象となる年金(手当)としては、障害年金・母子年金・準母子年金・遺児年金・寡婦年金などで、各種手当としては、児童扶養手当・福祉手当・障害児福祉手当 ・特別児童扶養手当などが該当します。

長岡信用金庫の場合

遺族基礎年金・障害基礎年金等の年金、あるいは、児童扶養手当・福祉手当等を受給している人

となっています。

いずれも母子家庭の場合は、児童扶養手当を受けていれば利用することができる、ということですね。

次に、一番気になる金利について、見ていきます。

福祉定期預金、母子家庭が利用できる金利は?

福祉定期預金の金利は金融機関ごとにまちまちです。先に利用条件で例としてあげた金融機関の金利は、以下のようになっています。

ゆうちょ銀行

1年定期貯金の利率(預入時)+0.1%

清水銀行

通常金利0.025%+上乗せ金利0.1%=0.125%

伊予銀行

通常金利0.01%+上乗せ金利0.1%=0.11%

多摩信用金庫

通常金利0.01%+上乗せ金利0.1%=0.11%

長岡信用金庫

通常金利0.01%+上乗せ金利0.1%=0.11%

いずれも通常の金利に0.1%の金利が上乗せされています。おそらく0.1%の上乗せが、今のスタンダードのようです。

次に、預入期間です。

福祉定期預金、母子家庭の場合の預入期間は?

母子家庭の福祉定期預金の預入期間は、ゆうちょ銀行をはじめ、1年としている金融機関がほとんどです。

まれに能登信用金庫のように、1年、2年、3年と複数年の預入期間を用意しているところもありますが、1年が基本、と覚えておけば間違いないでしょう。

また一般の定期預金と同じように預入の上限金額があり、その金額以内におさめないと高い金利の恩恵は受けられなくなります。

福祉定期預金、母子家庭の場合の預入上限金額は?

どの福祉定期預金も、預入の上限金額があります。多くは300万円を上限金額としており、中国ろうきんや能登信用金庫などのように、上限を350万円としている金融機関もあります。

また、預入の最低金額もあり、こちらは各金融機関ごとに異なることから確認が必要です。

ゆうちょ銀行

1,000円以上、1,000円単位

清水銀行

100円以上、1円単位

伊予銀行

1円以上、1円単位

多摩信用金庫

1円以上、1円単位

長岡信用金庫

500円以上、1円単位

いずれもわずかな金額から預け入れが可能になっていて、母子家庭のように経済的に苦しい家庭にやさしい制度になっています。

以上、これまで見てきたように、福祉定期預金は母子家庭にとって大きな支援になりますが、残念なのは1年という期限でしょう。金融機関の多くは期間を1年に限定していることから、たった1年しか利用できなくてとっても残念と思いますよね。

しかし、中には毎年のように福祉定期預金を利用している人もいます。そういう人はどのようにしているのでしょうか?

そこで最後に、福祉定期預金を継続する方法について解説しますね。

福祉定期預金、母子家庭で継続する方法とは?

福祉定期預金を継続する方法は、実はとっても簡単です。それは、1年で満期を迎えて解約した後、またあらたに福祉定期預金を組むんです。

福祉定期預金の契約期限は確かに1年ですが、1回しか利用できないというわけではなく、何度も利用することができるようになっているんです。

最初からの契約になるので手続きや書類の準備などが必要で、同じような手間はかかりますが、また福祉定期預金に預けることができます。

定期預金をするなら少しでも有利な金利でお金を預けたいですよね。母子家庭に優遇されている福祉定期預金をぜひ検討してみて下さい。

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