今の日本は長い不況が続いていると言われています。消費税は10%にもなり、物価は上がり、食材や光熱費、ガソリン代など生活に必要な物資の価格もどんどん上がています。
また、子供の学校の入学金や授業料などの教育費も年々上昇していて、それもまた、ますます家計を圧迫する原因になっています。
一般の家庭では、以前は働くのは父親で父親の収入で一家が暮らせていましたが、今は夫婦二人で働いても、子供がいる場合はなんとか生活していけるレベルになる、という世帯も少なくありません。
このような状況では母子家庭の生活は苦しくなるばかりで、改善する見通しもほとんどないように思えてしまいます。いくら節約を心がけても削れない生活費があってなかなか節約できない、という母子家庭も多いでしょう。
でも方法があります。それは家計簿をつけることです。
家計簿ならもうつけてますよ、という方もいるかもしれません。何にいくら使ったか、家計簿をつけているのでわかってます、と言いたくなるでしょう。
でもちょっと待ってくださいね。家計簿をつけていたとしても、単なる消費の記録としてしか使っていないのではないですか?確かに、レシートや領収書の金額を記入していけば何にいくら使ったかわかりますが、家計簿の目的ってそれだけでしょうか?
家計簿というのは、使った金額を記録しておくのはもちろんですが、どういった部分で無駄があるのか、目に見えて知ることができます。
そこでここでは、家計簿を使って効果的に家計を見直す方法について、紹介したいと思います。
家計簿をつけてはいてもつけっぱなし、という方は沢山います。それほど困っていないのでしたらそれでもいいのですが、母子家庭で経済的に苦しい、少しでも節約したい、といのであれば、ここで紹介する家計簿の使い方を是非とも参考にしてみて下さい。
母子家庭の家計簿、何にいくら使っているか確認しましょう

母子家庭で生活費が苦しいので節約しなければ、と思ってやみくもに頑張ろうとしても、どうやっていったらいいのかわからず、むずかしいでしょう。
そこでぜひ、家計簿を書くようにしてください。取り合えず2ケ月、3ケ月でもいいのでやってみてましょう。家計簿を書くことで家計の流れをつかむことができるようになります。そして、どういった費用で無駄があるのか、目に見えて知ることができるのです。
ただ、自分が使っている金額が普通なのかどうか、自分だけではわからないですよね。何か比較できるような情報があれば、参考になりますよね。
総務省の全国消費実態調査にて、18歳未満のお子さんを持つ母子家庭の生活費の平均的内訳が紹介されていますので、まずはこれを参考に比較してみましょう。
平成26年度のものなのですが、食費は全体の24.5パーセントで46,000円ほど。住居費が14.4パーセントで27,400円ほど。光熱費水道費合わせて7.8パーセントで15,000円弱。交通費通信費は15.4パーセントで30,000円弱。教育費7.3パーセントで15,000円ちょっと。その他の支出が12.7パーセントで24,000円ちょっと。家具や被服・保険医療費として9.7パーセントで18,500円弱となっています。
最近になってあらゆる品目で値上げラッシュが続いていますし、地域ごとにも違いがあります。また一口に母子家庭でと言っても状況は様々で、服はおさがりがもらえる、住む家は夫が家賃を支払ってくれている、といったケースもあって各家庭で違いはありますが、ご自分の家計簿と比べてみてどうでしょうか?
自分の方がお金がかかっている費用はありますか?それは何でしょうか?
収入全体の何パーセントが食費として使われているのかとかいうことも、家計簿を書いていなければまったく分からず、平均よりもずっと低い値段を設定してしまって、すぐにも苦しくなってしまうのです。
家計簿は傾向と対策のために必要で、経済的に苦しいという母子家庭なら必須と言ってもいいかもしれません。
ちなみに、税金や健康保険料といった非消費支出が26,000円弱あって、支出の全体は21,600円ほどとなっています。将来に向けてどれくらい貯めておきたいかなども検討したうえで、支出の抑えるべきところは抑えることです。
母子家庭で家計簿をつける、楽しく節約するには?

もちろん抑えてばかりだと、その反動で無用なものが買いたくなってしまったりしませんか?ダイエットのリバウンドと同じです。
母子家庭で生活費が苦しくても、時にはご褒美も必要です。予算をギリギリではなく幅を持たせて設定して、余った金額をご褒美に回すようにすれば節約が楽しいものに変わっていくことでしょう。
家計簿が必要と分かっていても、続けるのは大変です。もちろん数か月、傾向を知るだけで辞めてしまってもいいですが、何かあった時の記録となるので、頑張って続けていきたいところですよね。
そこでどうするか? 母子家庭の方でも簡単にできる何か良い方法はないでしょうか?
母子家庭の家計簿をSNSで発信してみる

毎日つけている家計簿、その中身をSNSで発信してはいかがでしょうか?
プライベートをさらけ出すことに抵抗があるかもしれませんが、こういった内容は同じ悩みや困りごとを持つ人の共感を得られやすい、という特徴があり、多くの方に見てもらうことができます。
そして、見られていたら続けざるを得ないという気持ちになれば、頑張って続けられますよね。日課になってしまえばこっちのものです。見てもらえることで逆にやる気が出てくる方もいるでしょう。また、時には自分では気づかない欠点とかを、ほかの母子家庭の方や同じ悩みを持つ方から指摘してもらえることがあるかもしれません。
母子家庭となり相談相手がいなくなった中で、誰かから頑張りを認めてもらえるのは、体験するとわかりますが、とてもありがたいことですよね。
経験がなくてどのよいに発信したらいいかわからない、というのであれば、実際に発信している方はけっこういるので、最初はそれらを参考にしてみるのもいいでしょう。
皆さん母子家庭でも頑張っているんだと思えたら、自身の頑張りの原動力ともなるのではないでしょうか。
母子家庭で家計簿をつけて定期的に家計の見直しを

家計簿を付ける際、ただつけるだけで満足するのはやめましょう。どうすればもっと貯金を殖やせるのか。どういった無駄が多いのか。もう一度見直す時を必ず設けてください。
お子さんが小さなうちは食費はほとんどかかりません。教育費も必要ないでしょう。でもどんどん成長していきます。それによってこれまで不要だった金額が上がって行くこともあるのです。そうなると、母子家庭の中には立ち行かなくなってしまう方もいます。
一度目標の金額を決めたらずっと変えない、というのは現実的には不可能です。年に一度、翌年はどこをプラスにして逆にどこをマイナスにするか全体の予算決めもしておくと良いでしょう。
一年の計は元旦にあり。すでに家計簿を付けるのが習慣となっているあなたならば、ある程度の家庭の状況を把握できているでしょう。年間計画だって決してむずかしい作業ではないはずです。