「母子家庭だから金銭的な不安が大きい」と悩んでいませんか?
母子家庭の多くは、住まいは賃貸で収入もそれほど多くなく、毎日のやりくりに苦労されています。また子育は特にお金がかかるので、金銭的な不安はなかなか解消できません。一般の家庭でも子育ては大変なので、母子家庭だからなおさら不安が大きい方もいると思います。
母子家庭やひとり親家庭には、国や自治体、市町村などが様々な支援制度を用意しており、受けるための条件はありますが、うまく利用することで少しでも生活が助かります。
ただどの支援制度も、住む場所によって受けられる支援の度合いが変わったり、制度そのものが違うことがあり、支援の少ない地域に引っ越してしまうと、生活にも影響してきます。できるなら、支援が多く利用できる所に住みたいですよね。
そこでここでは、金銭的不安がある母子家庭世帯におすすめの「支援が受けられやすい地域、母子家庭に手厚い市町村」をご紹介しますね。
母子家庭に手厚い市町村はどこがある?

支援の手厚い地域の中でも、仕事が見つけやすく支援が受けられやすい地域には注目です。なぜなら、仕事がある上に支援が受けられると金銭的負担が楽になるからです。
東京などの都心部では生活しやすい反面、家賃が高く、子どもを預けて働きにくい傾向にあります。
一方で、地方に目を向けると、家賃費用も抑えられて自然の中でのびのびと子育てできるので、母子家庭におすすめの環境です。
実際に母子家庭に手厚い地域としてご紹介するのは、次の3か所です。
- 静岡県伊豆市
- 島根県浜田市
- 兵庫県神河町
1か所づつご紹介していきます。
母子家庭に手厚い市町村:静岡県伊豆市
伊豆市は静岡県伊豆半島の中央部に位置する地域です。都会へのアクセスも良好で、東京までは約2時間、名古屋までは約2時間半と、東西に移動しやすい特徴があります。
有名な温泉地でもあるため、観光スポットも充実しておりさまざまな料理を楽しめるのも魅力です。
伊豆市では「ひとり親プロジェクト」として、母子家庭が望む就労、居住、子育てしやすい環境を提供しています。
母子家庭に手厚い市町村:島根県浜田市
浜田市は島根県西部の日本海に面した地域です。県内最大の漁獲量である浜田漁港があり、新鮮な魚介類を堪能することができます。
浜田市では母子家庭の母に対して、資格取得などのスキルアップを目的とした支援を実施しています。身につけたスキルはどこにいても役立ち、今後の生活の助けにもなるのでおすすめです。
母子家庭に手厚い市町村:兵庫県神河町
神河町は兵庫県のほぼ中心に位置する地域です。街の形がハート型で、神戸市などの繁華街にもアクセスしやすい特徴があります。
神河町では「ひとり親地方移住支援ネットワーク会議」に所属しており、母子家庭の支援に積極的です。
ひとり親地方移住支援ネットワーク会議は全国で7つの地域が加入しており、ひとり親の地方移住や終了支援に取り組む組織です。前述した伊豆市と浜田市も加入しており、相互に連携して活動しています。
母子家庭に手厚い市町村の支援内容は?

では実際にそれぞれの地域がどのような支援をしているのか、具体的にご紹介していきます。
静岡県伊豆市:伊豆市ひとり親プロジェクト
伊豆市の「ひとり親プロジェクト」では、市内のホテル業・医療業・介護業に就業する家庭に補助を行っています。
補助は次の3種類があります。
① 引越し費用の補助
② 家賃費用の補助
③ 住宅購入費用の補助
① 引越しの補助
引越し費用(業者への支払いなど)が10万円の上限、初期費用(敷金礼金など)が上限15万円で補助を受けられます。
② 家賃費用
月額2万円の補助を2年間受けられます。
③ 住宅購入
土地と住宅を購入した場合は上限100万円、住宅のみ購入した場合は上限50万円、さらに同居する小学生以下のお子さんには1人あたり10万円の補助が受けられます。
3つの支援を行うことで、母子家庭の支援だけでなく伊豆市全体の活性化にも取り組んでいます。
島根県浜田市|母子家庭等自立支援給付金事業
浜田市の「母子家庭等自立支援給付金事業」として2つの支援を実施しています。
① 自立支援教育訓練給付金
② 高等職業訓練促進給付金
① 自立支援教育訓練給付金
自立支援教育訓練給付金では、医療事務など、対象講座の受講料を60%(上限20万円)が受給できます。
② 高等職業訓練促進給付金
高等職業訓練促進給付金では、保育士や介護士などの対象資格を取得するための学校へ通った人に給付金が支給されます。
非課税世帯では月額10万円、課税世帯では月額7万500円が最長で4年間受給が可能です。また、修了者には非課税世帯で5万円、課税世帯で2万5,000円の給付金が支給されます。
兵庫県神河町|神河町シングルマザー移住支援事業
神河町の「シングルマザー移住支援事業」では幅広い支援を実施が魅力的です。支援の数が多いのでサッと概要を並べてみます。
- 高校卒業まで医療費無料
- 保育所の保育料無料(第1子は所得により変動あり)
- 幼稚園の保育料無料(所得により変動あり)
- 預かり保育料無料(所得により変動あり)
- 学童保育量3,000円(所得により変動あり)
- 午後7時までの延長保育
- 家賃補助(月額最大2万円で子どもが18歳になるまで)
- 引越し費用補助(引越し費用の2分の1を最大5万円で補助)
他にも、さまざまな悩みを相談できるひとり親専用窓口など豊富な支援を実施しています。
母子家庭に手厚い市町村と言える理由

母子家庭への支援は自治体によって異なり、支援の手厚さも地域によって様々です。実際にご紹介した3つの地域でも、それぞれ支援の手厚さが違いました。
- 伊豆市では家賃補助による継続的な支援
- 浜田市ではスキルアップによる自立支援
- 神河町では豊富な施策で充実した支援
異なる支援の内容で、自分に合った地域が見つかるのではないでしょうか。
スキルを身につけたり仕事に専念できる環境があることで、肉体的にも精神的にも負担は軽くなります。子供と共に豊かな生活を過ごすために地域の支援をぜひ活用してください。
今回は母子家庭に手厚い市町村としていくつか実際の例を挙げましたが、お住いの地域にも同じような母子家庭に手厚い市町村があるかもしれないので、一度、窓口に相談するのがおすすめです。